突然ですが、私は自他共に認めるタカラヅカヲタク、略して「ヅカヲタ」です。小学生の頃に見た雪組公演の映像がきっかけで、それからずっとゆるく、でも熱く、タカラヅカを愛し続けています。高校生になって初めて実際に観劇してからは、最低でも月1の頻度で観劇しています。さあ、夏も落ち着いて、文化の秋、と言ったら演劇の秋、ミュージカルの秋、タカラヅカの秋。この秋、新しい文化体験をしてみたいと思っているあなたや、刺激やときめきが足りないなと感じているそこのあなた。是非、タカラヅカを観に行ってみませんか?今回は、私の視点から見たタカラヅカの魅力をたっぷりお届けしたいと思います。

究極の大衆娯楽、タカラヅカ。

タカラヅカ、それは究極の大衆娯楽。宝塚歌劇団の創設者である小林一三は、当初から大衆に低価格で娯楽を提供することにこだわりました。実際に、チケット価格は演劇・ミュージカル界の相場としてはかなりお手頃。最高額でも1万円台、当日販売の立ち見チケットなど、席種によっては数千円から購入も可能なので学生やリピート観劇にも優しいのです。低価格で高クオリティの舞台を3時間もみっちり楽しめるとなれば、この上ないコストパフォーマンスと共に山盛りいっぱい満足できるに違いありません。
宝塚歌劇は、本拠地である兵庫県は宝塚と東京の日比谷に専用の本劇場を持っています。また、宝塚大劇場には「バウ・ホール」という小劇場を併設しています。基本的にはこれらの専用劇場で5つの組がローテーションで公演を行いますが、定期的に全国ツアーや海外公演が組み込まれます。それらも含めて交代で次々に公演を行うため、基本的にタカラヅカはほぼ年中無休。そして、関東関西はもちろん、地方や国外でもタカラヅカを観ることができるチャンスは少なくありません。タカラヅカはいつでもどこでも、私たちに最高級のエンターテイメントを与えてくれるのです。

タカラヅカの伝統と、新たな挑戦。

2014年に創立100周年を迎え、今年で102年目になる宝塚歌劇。未婚女性のみで構成された劇団員は、月、花、雪、星、宙組と専科に分かれています。タカラヅカは1世紀もの間、特有の伝統を常に守り受け継いできました。タカラヅカの醍醐味である男役、決して欠けてはならない娘役の存在。絶対的地位であるトップスターを頂点に、組全体の人事がピラミッド型に構成されるスター・システム。宝塚音楽学校で舞台のいろはを学び、仲間たちと切磋琢磨しながら宝塚人生をまっとうした後は退団、という限りあるタカラジェンヌ人生。「ベルサイユのばら」「エリザベート」などの代表作は、現在にわたって何度も再演され続けてきました。

そんな中、タカラヅカは進化をやめません。たとえば、近年では「ルパン三世」や「るろうに剣心」などの有名な漫画が雪組の公演作品に起用され、タカラヅカの「リアル2次元」感とうまく融合して大ヒットを飛ばしました。また、星組とディズニーのコラボレーションCD販売やショーも話題になり、千秋楽を映画館で観ることができるライブビューイング中継という新しいサービスなども始まりました。タカラヅカは古き良き伝統を守りながらも、時代やニーズに合わせて日々積極的に変化し、常に観客を飽きさせず楽しませてくれているのです。

完全なる夢の世界、タカラヅカ。

タカラヅカは、嘘の世界。あまりにも非現実的な、夢の世界です。でもそれが、私がヅカヲタをやめられないもっとも大きな理由かもしれません。一歩劇場に足を踏み入れれば、タカラヅカの世界観に一気に包み込まれます。眩しいほどにきらびやかな衣装、豪華な舞台セット、端正で美しいタカラジェンヌ。座付きオーケストラの生演奏をバックに、彼女たちが織り成す最高級の歌やダンス、心のこもった芝居。観劇している間だけは、憂鬱な仕事や学校生活、今日あった嫌なこと、腹が立ったこと、最近どうもうまくいかない人間関係からも逃避して、夢を見ていられるのです。

どこまでも男役は男役、娘役は娘役です。男役のタカラジェンヌはプライベートでもスカートは履きません。娘役は毎日のヘアアレンジに努力を惜しみません。そうして私たちに常に純粋なときめきを与えてくれます。タカラヅカの世界観にふさわしくない事柄は「すみれコード」と称され、完全にシャットアウトされます。そこまでして完璧に創り上げられたタカラヅカ・ワールド。私たちはそれに魅了され、ときめくのです。

意外にも身近にあるこの純製の夢の世界、そしてときめきを、日本にこんな素敵なエンターテイメントがあるんだということを体感してほしいという思いで、ヅカヲタが熱く、長々と語らせていただきました。タカラヅカはいつでも、あなたのことを待っています!

Roa
学生兼生まれたてライター。オタク気質な文化系女子です。韓国語も話します。
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