今年4月『ROOKIE YEARBOOK』日本版刊行記念に「Rookie」の編集長であり創設者のTavi Gevinson(タヴィ・ゲヴィンソン)が、ONEの日本版刊行から約3年越しでついに来日しました!そのとき青山ブックセンターで行われたトークイベントの内容をまとめたのでぜひ最後までご覧ください。

まずは後日Sister Magazineでとった参加者アンケートのコメントからご紹介!

“夢のような時間でした。憧れていた彼女が可愛いT-shirt を着て、Wow!!と言って目を輝かせているあの瞳を観れたことが喜びでした。Taviちゃんの瞳の輝きから目が離せませんでした。10代の内にTaviちゃんに会えて、よかったです。”

“会場にいたすべてのひとがROOKIE YEARBOOKを手に、嬉々とした顔でTaviちゃんを見つめる空間は、それ自体がパワーで溢れていて、最高でした。一番印象に残ったのは、Taviちゃんが質問に答えるコーナーです。用意してきた質問をする女の子たち(男の子も)の話を真っ直ぐに聞いて、ゆっくり時間をかけて答えを出す姿にはパフォーマンスはきっと存在していなくて。彼女自身の優しくて真っ直ぐな、ROOKIEの文章で感じていた通りの人柄に感動しました。Taviちゃんに会いにきた女の子たちの表情はとても晴れやかで(もちろんわたしも)、日本の女の子のパワーでも、いろんなことができるかも!とわくわくしたイベントでした。”

“昔からrookieが好きで、rookieのサイトをみてコラージュキットをダウンロードしたりとにかく私の生活に影響を与えていたものだったので今回の来日とトークショーが本当に楽しかったし直接本人に大好き!って気持ちを伝えられて楽しかった!あと、周りにいた子たちも可愛くて最高の空間だった。”

“キラキラした目で憧れのTaviちゃんを見つめる、まぶしいくらい純粋な乙女たち。どんな質問にも真剣に耳を傾け、すべてを包み込むように頷き、真摯に答え続けるTaviちゃん。自分が10代の頃に『ROOKIE YEARBOOK』があったらどんなに心強かっただろうと思いながらも、Taviちゃんと話せた幸せと、乙女たちとの楽しい時間をかみしめた一日でした。”

“いつまでもあの空間にいたかったです。Rookieは本屋さんでどの棚に置くか決めるのに、何て難しい本なのか!っていつも思います。ついやっちゃうよね~、な記事も大好き!自分を隠さず、強くポジティブに生活していこうと思えた貴重な時間でした。ひとまず自分の意見を英語で熱っぽく伝えられるように英語頑張るよ、Taviちゃん!from sayuri(@n8pi)”

アンケートに回答いただいた方々、ありがとうございました!イベントに参加したSister編集部のみんなも憧れのTaviちゃんを目の前にして感動していました。

次は会場のみんなからTaviちゃんへ質疑応答の内容です。

——ティーンネイジャーでいられる大切な時間を十分に経験できていないんじゃないかと思って、ティーンネイジャーでなくなることに不安があります。なにかアドバイスをください。

質問ありがとう。いい質問だね。まずはじめに言えるのは、私もティーンネイジャーじゃなくなるのを恐れていたことがあったよ。ティーンネイジャーでいることはマジカルで、すごく大切なことだと思ってた。それにマジカルじゃない辛くて滅茶苦茶なところだって全部価値のある事だって。それで時がたって振り返ってみると、大人になるって事は別に世界の終わりってわけじゃなかったんだよね。私の好きな言葉や詩がだいたい「時間の経過を受け入れろ」みたいなことを言ってて、それを壁に貼ってた。

すごく良かったのは、高校を卒業して引っ越しをして18歳や20歳になったからといって私は私のままだったってこと。だからあなたがティーンネイジャーの時のような感覚がなくなって、そのことを残念に思ったとしても、あなたはあなたのままでいられるはず。
年を重ねるからといって美しいものに感動したり、アートに心を動かされたりすることがなくなることはないし、年齢があなたを決めるわけじゃないんだよ。
もう一つ言えるのは、あなたが十分にティーンネイジャーを経験してないと思ったって、あなたが「経験するべきだった人生」というのは存在しないということ。私も本当にそれを自分に言い聞かせないと。私は基本的に不安と後悔を抱えながら生きてるから。
でも本当に思うけど、「高校時代に経験するべきこと」みたいなもの、例えばファーストキスとかパーティとか、そんなものは幻想だよね。『ROOKIE』ではっきり書いてきたことだけど、映画の中で観るようなびっくりするほど素敵なこととか、プロムのドレスを買うとか、完璧に素敵なファーストキスとか、そんなのは作り物だよ。私はプロムに行かなかったし、というか、姉妹の卒業式に出なきゃいけなかったから行けなかった。私はプロムに行かなかったけど週末友達と一緒に過ごしてとても楽しかったし、そんな風に自分にとって何が特別な瞬間かは自分で決めるべきだと思う。だから本当に「経験するべきだった人生」はないし、大人になって、いままでになかったような経験が出来ることにワクワクしていいと思う。

——いま一番怖いものは?それとどう向き合っていますか。

うーん、私の最大の恐怖?そんなの10個くらいあるよ!水曜日に日本に来てまだ時差ボケで、今日も朝4時に起きた。「ちょっと待ってよ!」と思いながら、もう眠れなかったから…。何が怖かったかっていうと…そうだな、私は22歳になったばっかりだけど、11歳の時にブログを始めて、人生の半分はブログの読者がいるっていう気分を味わってきた。
私が恐れてるのは、私が本当にしたいことや私が本当に何を感じているかを発信することで、みんながどう思うのかっていうことかも。でもおかしなことだと思う。だって私は幸運なことにみんなのおかげで言いたいことややりたいことが出来てるんだから、そんな風に感じる必要はないはず。
子役の子達とか、子供の頃からプロとして働いているような友達とこの話をよくするんだけど、みんな恐怖を感じることを恐れながら生きてる、みたいな感じ。「間違った選択をしてこなかったかな」とか「このキャリアを選んで良かったのかな」とか妄想に支配されてるみたいな恐怖。
でも結局は時差ボケやクレイジーじゃない時だったら、自分自身の声を聞いて、なんでもしたい事を全部すると思う。今日は助けになったのはホテルの部屋を飛び出したり、友達がパニックになった時の話を思い出したりしたこと。でも部屋にいる時は何の危険もないんだから恐怖に感じる必要はないんだけど。とにかくいま目の前にあることをすることだよね。いつも簡単にはいかないけど、とにかく楽しくやってみようと思うことが大切だと思う。

——他の言語に翻訳したバージョンの『ROOKIE』を日本以外のアジア圏の人たちにも発信していきたいですか。

ありがとう、とてもやってみたい!でもちょっと難しさはあるんだよね。私はもちろんシカゴの郊外で育った自分の視点や経験から記事を書いているから、本を出版するのも当然アメリカで、当然英語の本になる。「サイトを翻訳してもいいですか?」って言ってくれる他の国のライターさんもいるし、そういうコミュニティがあって読者がいるっていうのも分かるし、私が望むようにもう少しグローバルになれたらいいなと思う。日本で『ROOKIE』を出す時もただ翻訳するだけじゃなくて、もっと日本の人たちの声を取り入れたかった。でも私たちはまだすごく小さなチームでしかなくて。だから今後もっと世界中の人たちの声を取り入れられる力があるといいなと思う。そうすれば寄稿してもらう事もできるし。翻訳に関していえば、内容が濃すぎて翻訳が難しいんだよね。
実は『ROOKIE』がシリーズで翻訳されたのは日本語だけ。DU BOOKSのおかげだから感謝します。もっと他の言語でも翻訳されたらいいな。この間ちょうど『Rookie on Love』という本が出たばかりで。ビジュアル本じゃなくて、値段も高くないし、クレイジーじゃない本(笑)内容はほとんどはエッセイとインタビューと詩になってる。1月に出たんだけど、もうすでにスペイン語と、たしかポルトガル語に翻訳されてて。文章が多いし簡単な本だから、この本はもっと沢山他の言語に翻訳されたらいいな。

——シカゴでおすすめの場所や楽しみ方は?

私がシカゴでやってることなんて、すごくつまらないことだよ。でもシカゴは素敵な美術館や芸術の研究機関がある良い街で、シカゴ美術館なんかが大好き。
地元だからといってシカゴっぽいクールな事をしてたわけじゃなくて、ただ友達とおかしなアパートで遊んだりするだけ。ただひとつすごく好きなのは、リラックスできる3Dのプラネタリウム・ショーがあるんだけど、友達とそこに行って、ノイズキャンセリングのヘッドフォンでデヴィッド・ボウイを聴くこと。ショーではきっとすごく勉強になるお話をしてくれてるんだろうけど(笑)それをしてると3Dだから本当に宇宙を浮遊しているみたいな気分になれるし、それが大好きなことかな。

——私は16歳の高校生で髪を染めているのだけど、世間の大人が非難しているような目で見てくるのが嫌です。何か良いアドバイスをください。

そうだな…そんな人たちはあなたに関係ないよ。もう2年もしたらそんな目にもあわなくなるし。まぁ、でも今どうするかってことだよね。私はあなたが髪を染めてるのはすごくかっこいいと思うし、それをかっこいいと思わないなんて馬鹿げてると思う。そうだな、誰かがそんなふうな目で見てきたら、その度にそれを名誉の勲章だと思ってその勲章のバッジを集めればいいんじゃないかな。私もいつも自分にも言い聞かせてる事だけど、友達なんて3人いれば十分だよ。みんなと仲良くなる必要なんてないし、あなたの髪を面白がるような人なんて友達にする必要ないよね?
あなたはその人たちにとってクールすぎるんだと思うし、もし誰かが何か言ってくるようならその度にその経験はあなたをもっと強くしてくれたんだと思って「ありがとう」って言えばいいと思う。そうしたらもっと周りを気にせず素敵な冒険ができるようになんじゃないかな。

——初めて会う人と接する時、ナーバスになって壁を作ってしまい心を開けないときがあります。もっと上手く人と打ち解ける方法を教えてください。

あなたはとっても話すのが上手だし、そんな風に感じないよ。でもその気持ちはすごくよくわかる。もし私が皆さんが基本的に私を好きだってわかってなかったとしたら、今ここでこんなに話せていないはず。私もさっき言ったように、友達は3人いればいい、自分にそう言い聞かせてるけど、あなたの言ってることはすごくよくわかる。
私が誰かに会ってナーバスになったりした時役立つのは、その人に質問すること。
「スマートなことが言えてるかな」とか「かっこいいこと言えてるかな」とか「ちゃんとフレンドリーになれてるかな」とかそういうことは気にしなくていいよ。

質問すること自体がフレンドリーだし、みんな質問されるのは好きだよね?ややこしい質問じゃなくていい。私は「いまハマってるものは何?」とか「最近好きだった本は?」とか「今日はどうだった?」とかそういうことを聞くかな。だからナーバスになった時に質問するのは、緊張をほぐして気持ちを前向きにしてくれると思う。質問してみて!

——情報発信をする上でティーンネイジャーだった頃と今とで変わってきたことはありますか?意識していることなどあれば教えて下さい。

とても良い質問。それはすごくあるよ!私が『ROOKIE』を始めた頃は毎日学校に行ってて、クラスメイトに囲まれている状況の中でその日見たり読んだり感じたりしたことを書いていたけど、当然今はそうじゃないから。でも、もう高校に行かなくていいのはすっごく幸せ!ずっと高校生らしいことを知っていたいと思う自分もいるけど、今はすごく仕事に集中してて、お姉さん的な存在やまとめ役として、みんなの声や経験を聞いてる。
でも今でもティーンネイジャーの時に抱いてた不安な気持ちや思う事を話し合えるし、学校でやっていた事を場所がオフィスに変わっただけっていう感じがする(笑)

私はいつも、『ROOKIE』の読者は年齢に左右されない中身を重視している人たちだと思っていて、みんなすごく好奇心旺盛で強い主張があって、その中には少女じゃない人、成熟した大人の読者もいる。私も20歳になって色々と変わったこともあって「人生が違ってきたな」とは思うんだけど、私よりもっとエンパワメントされた若い人たちもいると思うからそういう人たちに何か橋渡しができたらいいな。

——私は自分をフェミニストだと思っているんですが、彼氏にそのことを言うと「じゃあ男嫌いなんだ」と言われました。フェミニスト、フェミニズムをどう説明したらいい?

とても良い質問だね。難しいな。日本ではまだどうかわからないけど、少なくともアメリカではフェミニズムは少しずつメジャーな話題になってきてる。たとえば、ドナルド・トランプが大統領に就任した後すぐに起こった『ウィメンズ・マーチ』のデモ行進を例に挙げたらどうかな。男性も含めて世界中で何百万もの人達が行進したんだよ。そのデモ行進に参加した人たちは男性が嫌いなわけじゃない。

それからこの運動は男嫌いの運動じゃなく平等のための運動だし、家父長制が男性にとってもどれだけネガティブに作用するかっていうことも理解することができるって話すこともできる。他には「男嫌いじゃないフェミニストがここにいるでしょ」と自分を例に出して説明することもできるし、フェミニストの有名な活動家や、活動家じゃなくてもフェミニストの俳優を例に挙げることもできる。
「フェミニズムはそういうものじゃない、こういうものなんだ」って言うかわりに賃金の平等について話し合うこともできる。フェミニストの訴えている問題は色々あるけど、賃金平等みたいな話題なら明らかに男嫌いのことじゃなく、みんなが平等に賃金を払われるべきだって話だし、分かりやすいんじゃないかな。どうだったかな、どれかが役に立てばいいんだけど。


Tavi Gevinson(タヴィ・ゲヴィンソン)
10代の女の子向けオンライン・マガジン「Rookie」の編集長であり、創設者。2011年、15歳の時に「Rookie」を立ち上げてから大きな話題を呼び、トークライヴ「TED」、「the Economist’s The World」、「the New Yorker Festival」、「the Melbourne Writers Festival」やオーストラリア・シドニーのオペラハウスでも講演を行なった。
また、女優としても活躍し、映画「おとなの恋には嘘がある」、NBC「ペアレントフッド」などに出演。 2014~2015年にはブロードウェイの舞台「This Is Our Youth」で主演を務めた。

現在販売中の日本語版『ROOKIE YEARBOOK ONE』『ROOKIE YEARBOOK TWO』の購入はこちらから。

記事、訳:Sister Magazine編集部(anse・つかさ)
イベント主催、ご協力:青山ブックセンター・DU BOOKS

『ROOKIE YEARBOOK』日本版刊行記念【後半】Tavi Gevinson(タヴィ・ゲヴィンソン)来日独占インタビュー